捜真ノート

母校に対して誇りに思っていることや、同窓生の経験を分かち合うページです。

ケニア日記3

 

任地ケリチョの景色。どこまでもお茶畑が続く、自然豊かな場所で、私の好きな景色のひとつです。

ジャンボー!(ケニアの公用語スワヒリ語で「こんにちは!」)

私は東アフリカのケニアで青年海外協力隊員として活動しています。
地方の農業事務所に所属し、バナナやアボカドを使った加工品づくり(バナナを使ったお菓子やアボカドソープなど)と販売を通し、農家の収入向上を目指した活動をしています。

時間が経つのはあっという間で、2年間の任期終了まで残り2か月を切りました。
任地を離れるのは正直寂しいです。ですがこの1年10カ月、ケニアで見たこと、感じたこと、考えたこと、その全てが今の私をつくっており、その経験を次のステップへどう繋げていくか模索しているところです。

さて、だいぶ時間が過ぎてしまいましたが、皆さんはクリスマスをどのように過ごされましたか?
キリスト教徒が8割以上を占めるケニアでは、クリスマスは一大行事。町中は人がまばらになり、皆実家に帰省してお祝いします。今回の投稿では、ある家庭のクリスマスの過ごし方を書きたいと思います。

私はクリスマスを友人宅で過ごしました。
友人一家は私が来ることを待ちわびてくれていたようで、到着するとお母さんが「カリブ~!(スワヒリ語でようこそ)」とハグをして出迎えてくれました。

クリスマスイブの夜8時頃、近所の教会から賛美歌が聴こえ始めます。聞くところによると、賛美は日付が変わる夜中12時まで続くのだとか。私たちも夕食を済ませ、防寒対策ばっちりにして(ケニアでも朝晩は冷えるのです)教会へと向かいました。

私たちが到着した9時半頃はまだ教会にいる人もまばらでしたが、11時頃には外に大勢の人だかりが。

現地語キプシギス語の賛美歌を歌い、牧師先生のお話を聞き、夜中12時までひたすら賛美を続けます。25日が近づくに連れて、皆のテンションはマックスに!!コンサートのようにハンカチを頭上で振り回す人や叫ぶ人なども。捜真のクリスマス礼拝とは全く違う雰囲気で驚きもありつつ、私も歌って踊って賛美しました。


賛美歌を熱唱する牧師先生とダンスで盛り上がる子どもたち。

そして無事に25日クリスマスを迎えると、周囲の人と握手やハグをして「クリスマスおめでとう!」と口々に喜び合います。お祝いの仕方は違えど、クリスマスを祝う習慣は世界共通なのだと再認識しました。

興奮冷めやまぬなか、ほぼ電灯のない道を歩いて自宅へ。子どもたちは家までの道のり、ずっと叫んでいました。

そしてクリスマス当日。

ケニアでは鶏一羽を絞めていただくのが一般的。普段なかなか食べられない贅沢品です。友人宅でも飼っていたJogoという通常の鶏よりも一回り大きな鶏を絞め、友人の母親が調理をしてくれました。
絞めるところから、鍋で調理し終えるまで、一連を見せてもらいました。日本にいる頃はスーパーで既にさばかれたお肉を買っていた私。改めて命をいただいていると感じざるを得ませんでした。

鶏を絞め、羽を綺麗に取っているところ。

他にもチャパティ(トルティーヤに似た食べ物)を皆で手づくりしました。生地にはふかしたカボチャを混ぜ、焼くと香ばしい香りが広がり食欲をそそります。

クリスマスのランチはこんな感じ。とても豪華で、有難く最後までいただきました。

右から順に、チャパティ、お米、蒸かしたジャガイモ、鶏肉のトマト煮、グリーンピース。

協力隊の良さは、現地の生活をより近くで垣間見れることだと思っています。
薪を使ったかまどで一緒に食事をつくり、洗濯などの家事を手伝い、のんびりお喋りをし、子どもたちと外で駆け回って遊ぶ…。
決して裕福とは言えない生活であっても、家族や友人と過ごす時間を大切にする姿からは、普段見落としていた大切なことに気づかされる瞬間が多々あります。これまた協力隊の醍醐味ですね。

今回も最後まで読んでいただきありがとうございました。

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